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2006年10月23日 (月)

「バック往来!」の真実

子供の頃、
「往来で遊ぶんだねぇよ、あぶねぇがら」(以下、茨城弁)
と言われて過ごした。

この場合の「往来」とは、道路のこと。

車の出入りが多い環境だった所為もあって、うるさく言われていた。
しかし、そこはガキンチョのこと。
その注意もものかは、度々“現場視察”に出張っていたものだ。

大人たちはしきりに、「オーライ! オーライ!」と叫びながら、
車を誘導していて、
私はその姿を間近に見ながら、「往来!」と叫んでいるものとばかり思っていた。

だが、ある日気付いたのだが、
車庫に入れる時も、「オーライ!」と言っている。

恐る恐る、
「なんで、道路じゃないのに、往来って言うの?」
と訊いたところ、
「ばが、おめぇ、行ったり来たりすっことを往来っつうんだよ。
 車庫さ入れっときも、いっぺんでへぇんねがら、でだりへえったりすっぺよ!
 だがら、往来っつうんだよ!」

(通訳↑ バカ、お前。行ったり来たりすることを往来と言うんだよ。車庫に入れる時も一回で納まらないから、切り返しするだろ。だから、往来と言うんだよ)
と追い払われた。

その説明にナットクした私は、
それ以来ずっと、「オーライ」=「往来」として、覚えていた。

もう、この先の展開は言わずもがなではあるが、
私の場合、その結末を迎えたのは、英語の先生の前だった。

どういう場面だったのかはよく覚えていないのだが、
何人かのクラスメートと英語の先生がいる前で、
例の、名前も知らぬおじさんの説を、堂々と披露したのだ。
刹那、私が期待していた「感嘆」の声ではなく、爆笑が沸き起こった。
(なぜ?)
期待通りの反応でないことに戸惑っている私に向かって、
英語の先生は、
「おまえ、期末テストから10点マイナスな」とだけ言って、お腹を押さえていた。

先生のお腹を痛くさせてしまったその理由、
その真実が分ったのは、辞書を引いた後のことだった。
「教科書のどこかでお目にかかっただろうよ」という遠い声も、
そこにあるものを見えなくしてしまう思い込みの前にはカタナシだ。

まさしく、「All right」と合点するしかなかった。

思えば、その経験が、私が人の言うことをそのまま信用せず、
“辞書引き魔”に生まれ変わった瞬間だった。

そんな私の今の口癖は、「まず、自分で調べようよ」だったりする。

木村拓哉がよく口にする「なにげに」という言葉遣いが、
無性に腹立たしく思えてしまう遠因は、そんな過去にもあるのかもしれない。

バックオーライ!


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